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40代看護師の転職面接を受けたとき、私がいちばん怖かったのは「経験がないこと」でした。
資格は持っている。でも、病棟にいたのは2ヶ月だけ。履歴書に書ける経験が、ほとんどありませんでした。
40代看護師の転職面接で、いちばん怖かったこと
面接の前、私は自分の条件を頭の中で並べてみました。
40代。看護師経験ほぼなし。家庭を優先して働きたい。
並べてみて、正直に思いました。雇う側から見て、いいところが一つもない。
若い人なら、経験がなくても伸びしろがあります。経験がある人なら、年齢が上でも即戦力になります。私はそのどちらでもありませんでした。
面接の日が近づくほど、そのことばかり考えていました。何を聞かれるだろう。経験を聞かれたら、何と答えたらいいんだろう。
40代の転職は難しい、という話もよく聞きます。実際に受ける前は、書類の段階で落とされるんじゃないかとも思っていました。
そんな状態だったので、私が面接の前に準備したのは、志望動機を上手に言う練習ではありませんでした。自分のことを、どういう順番で話すか。考えたのは、それだけです。
隠せないなら、どう見てもらうかを考えた
経験がないことは、隠せません。
経歴を見れば分かります。ごまかしても、働き始めればすぐに分かります。
だから私は、「経験がないことをどう隠すか」を考えるのをやめました。代わりに考えたのは、同じ事実を、どう見てもらうかでした。
経験がないのは事実です。
でも、もうひとつ事実があります。私は30代の後半から勉強を始めて、看護師の資格を取りました。働きながら受験して、3年間学校に通って、国家試験に受かりました。
これも、同じくらい確かな事実です。
だから面接では、「経験がありません」で終わらせないようにしました。そのあとに必ず、「30代後半から勉強を始めて、資格を取りました」と続けました。
嘘をついたわけではありません。マイナスを消そうとしたのでもありません。事実を並べ直しただけです。
自分でも不思議なのですが、この順番で話すと決めてから、少し気持ちが軽くなりました。
経験がないことを責められたらどうしよう、と身構えていたときは、面接がこわいものでした。でも「事実を話すだけ」と決めてしまうと、こわさが薄くなりました。隠すことがないと、緊張の種類が変わります。
辞めた理由も、正直に話した
もうひとつ、隠せないことがありました。病棟を2ヶ月で辞めていることです。
短すぎる期間なので、聞かれないわけがありません。実際に聞かれました。
私はそのまま答えました。
「子育てを優先すると、病棟の働き方では続けられませんでした」
印象は悪いだろうな、と思いました。すぐ辞める人だと思われるかもしれない、とも思いました。
それでも正直に言ったのは、嘘をつくと入ってから同じことになると分かっていたからです。
面接で取り繕って、条件の合わない職場に入って、また辞める。それはこちらもつらいし、採る側にも迷惑がかかります。それだけは避けたいと思いました。
「それでも看護師として働きたい」と伝えた
ただ、辞めた理由だけで終わると、ただの「続かない人」になってしまいます。
だから、そのあとに必ずこう続けました。
「時短でも、看護師として働きたいんです」
これは考えて作った言葉ではありません。本当にそう思っていました。
3年かけて取った資格です。使わないままにしたくなかった。家庭を優先したいけれど、看護師をやめたいわけではない。その気持ちだけは、はっきり伝えました。
時短で働きたい、と口に出すのに勇気は要りませんでした。本当のことだったからだと思います。
そして、その希望は通りました。
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40代看護師の転職面接で、うまく話す必要はなかった
振り返ると、私が面接で隠したことは、ひとつもありませんでした。
経験がないことも、2ヶ月で辞めたことも、家庭を優先したいことも、全部そのまま言いました。
うまく話せた自信はありません。準備した言葉を、順番どおりに言えたわけでもありません。
でも、嘘をつかずに済みました。だから働き始めてからも、言い直したり、取り繕ったりする必要がありませんでした。
経験の少なさは、これから埋めるしかありません。それは時間がかかります。
でも「30代後半から勉強を始めて、資格を取った」という事実は、誰にも消せません。面接で話せるものが何もないと思っていた私に、それだけは残っていました。
同じように、経験の少なさで面接をこわがっている方がいたら、伝えたいことがあります。
隠さなくていいです。
事実は変えられませんが、どの事実を並べるかは、自分で選べます。

