看護師の給料は安い?大卒より低くなった現実と、私が病院を辞めた理由。

看護師の給料、正直に書く。大卒より低くなった現実と、私が病院を辞めた理由。

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看護師の給料は安いのか。もう少し正直に書かせてほしい。

20年ほど前、看護師の初任給は大手企業の大卒1年目より高かった。「手に職をつければ食べていける」という言葉は、当時たしかに本当だった。

でも今は違う。大卒の初任給は上がり続けている。看護師の初任給は、ほとんど変わっていない。つまり、今の時代、大卒のほうが給料が高いという逆転現象が起きている。

総合病院1年目の現実

卒業してすぐに入った総合病院の初任給は、額面25万円。手取りは21万円だった。

休日は4週7日制。月の休みが少ない。サービス残業は当たり前。定時に帰れた日がどれだけあったか、思い出せないくらいだ。

もし私が、看護師という仕事しか知らなかったなら、これが普通だと受け入れられたのかもしれない。でも私には、看護師になる前にいくつかの会社で働いた経験があった。だから余計に、モヤモヤした。「おかしい」と思ってしまった。

この責任の重さで、この給料なのかと思った

正直に言う。看護師の給料は、責任に対して安すぎると思う。

薬の量をひとつ間違えれば、人の命に関わる。患者さんの小さな変化を見逃せば、取り返しのつかないことになるかもしれない。そういう緊張感の中で、勤務中ずっと気を張り続ける仕事だ。

会社員だった頃、私もミスをしたことがある。怒られたし、落ち込んだ。でも、誰かの命に関わることはなかった。やり直しがきいた。

看護師の仕事には、やり直しがきかない場面がある。その重さと、手取り21万円。どうしても釣り合っているとは思えなかった。

社会人経験があるからこそ、わかってしまうのだと思う。世の中には、もっと責任が軽くて、同じくらいもらえる仕事がある。それを知らなければ、比べることもなかった。

「この金額で、この仕事を、あと20年続けられるのか」。疲れ果てた帰り道、何度もそう思った。続けていく自信が、少しずつなくなっていった。

誤解しないでほしいのは、仕事そのものが嫌いだったわけじゃない、ということ。患者さんに「ありがとう」と言われれば嬉しいし、誰かの役に立っている実感もあった。ただ、その気持ちだけでは埋められないものがあった。

やりがいは、家賃を払ってくれない。子供の学費にもならない。「やりがいがあるんだから」という言葉で安い給料に納得させられるのは、何か違うと思ってしまった。

これは私の感覚にすぎない。給料に納得して働いている看護師さんも、もちろんいる。でも、社会人を経験してから看護師になった人の中には、同じモヤモヤを抱えている人が少なくないんじゃないかと思っている。

子供を送り出せない朝

子供が学校へ行くより早く、私は家を出なければならなかった。「いってらっしゃい」が言えない朝が続いた。

土日も仕事。夜ご飯を何時に食べさせられるかわからない日々。子供と同じ日に休めたとしても、看護師1年目は勉強しなければならない。教科書を広げながら、遊ぼうと言ってくる子供に「ちょっと待って」と言い続けた。

看護学校の3年間、子供を後回しにしてきた。「卒業したら、たくさん一緒にいよう」と自分に言い聞かせてきた。なのに、卒業してもそれができなかった。

辛かった。

退職を申し出たら、始まった数週間

退職を選んだ。でも病院は人手不足で、すんなり受け入れてもらえなかった。

そこから数週間、話し合いが続いた。「あなたが辞めたら現場が回らない」「こんな時期に非常識だ」。嫌味をたくさん言われた。恐怖で体が震えた。退職を伝えるたびに、胃が痛かった。

結局、退職できたのは申し出てからずいぶん後のことだった。

それでも、看護師免許は手放さない

病院を辞めて、今はデイサービスで働いている。給料は病棟より下がった。でも、子供と同じ時間に起きて、「いってらっしゃい」が言える。それだけで、今の私には十分だ。

看護師という仕事は、決して楽じゃない。給料だって、世間のイメージほど高くない。でも、免許さえあれば働く場所は選べる。病棟じゃなくていい。夜勤なしでもいい。自分に合った場所を選べるのが、資格職の強みだと、今は思っている。

40代でゼロから取った免許を、私は手放すつもりはない。

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