子供が体調不良のとき、仕事を休めない母の話。

子供が体調不良のとき、仕事を休めない母の話。

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子供が熱を出した朝、私は仕事に行った。
行かなければならなかった。でも、ずっと気になっていた。
働くお母さんの、リアルな話をしようと思う。

看護師は休みにくい仕事だ

看護師の仕事は、急に休むのが難しい。シフト制で、自分の代わりに誰かが入らなければならない。「子供が熱なので休みます」が通じない場面がある。

特に新人のうちは、休むことへのハードルが高かった。「迷惑をかけられない」という気持ちと、「子供のそばにいたい」という気持ちが、毎回ぶつかった。

熱がある子供を置いて出勤した日

38度の熱がある子供に「ごめんね、お母さん行ってくるね」と言った朝がある。子供は「うん」と言ってくれたが、その顔が出勤中もずっと頭から離れなかった。

職場に着いてからも、何度もスマホを確認した。熱が上がっていないか。一人でいて大丈夫か。体は職場にいても、気持ちは家にいた。

それでも続けている理由

仕事を辞めようと思ったことがある、と言ったら嘘になる。でも続けているのは、この仕事が「自立するための選択」だったからだ。

子供に申し訳ない気持ちはある。でも同時に、働くお母さんの姿を見せることが、子供への何かになると信じている。完璧な母親じゃなくていい。そう思いながら、今日も仕事に行く。

「休めない空気」の正体

職場によって、「子供の体調不良で休む」ことへの空気感は全然違う。デイサービスは、比較的言いやすい方だった。でも前の職場では、言いにくかった。言葉には出なくても、「また?」という雰囲気があった。言いにくい職場の空気は、母親を追い詰める。連絡するとき、心拍数が上がる。怒られるわけじゃない。でも申し訳ない気持ちになる。子供の心配より先に、職場への謝罪が来てしまう。それが正直なところだ。

誰かに頼ることの難しさ

頼る先がなかったわけではない。どうしてものときは、お願いすれば夫が仕事を調整してくれた。それなのに、私はほとんど頼まなかった。

理由ははっきりしている。夫婦の仲が、良いわけではなかったからだ。頼むこと自体が気が重かった。用件だけを伝えるのに、何度も言い方を考えた。

これは夫だけの問題ではないと思っている。頼れなかったのは、私の側の理由でもある。自分でなんとかしなきゃ、という気持ちが強かった。人に頼ることが、どうしても苦手だった(夫のこと、正直に書く。)。

実際は、どうしていたか

つらかった話だけ書いても役に立たないと思うので、正直に書いておく。

基本は、一人で留守番させていた。

飲み物と食べるものと薬を枕元に置いて、「何かあったら電話して」と言って家を出た。それしかなかった。

どうしても心配な日は、きょうだいも一緒に休ませた。上の子が家にいれば、少なくとも一人ではない。

これが正しいやり方だとは思っていない。学校を休ませることに迷いがなかったわけでもない。でも「一人にしない」ことだけは守りたかった。

振り返ると、私は「頼る」より「頼らなくて済む形をつくる」ほうに、ずっと力を使っていた。一人で留守番させる。きょうだいで休ませる。全部そうだ。

だから、同じ状況の人に伝えたいのはこれだ。頼れる人がいるかどうかより、「頼みやすいかどうか」のほうが、現実にはずっと大きい。頼める相手が同じ家にいても、頼めないことはある。

そして、そこを我慢し続けると、いつか働き方そのものを考え直すことになる(子供のために仕事を辞めたい、と思った日。)。私の場合もそうだった(看護師と子育ての両立はきつい。病棟を2ヶ月で辞めた私が正直に話す)。

それでも、あきらめない

子供が熱を出したら、親が対応する。それは当たり前のことだ。でも「当たり前のこと」が職場で言いにくい状況は、おかしいと思っている。制度としては整ってきていても、空気はまだ追いついていないことがある。私も親なんだ、という気持ちは、いつも持っている。仕事を大事にしながら、子供も大事にする。どちらかを諦めなきゃいけない場面もある。でもあきらめない。正解はないけど、その気持ちだけは持ち続けていたい。

それでも「働くお母さん」を続ける理由

子供が体調不良のとき仕事を休めなかった日は、帰宅してから子供の顔をじっくり見た。「大丈夫だった?」「しんどかった?」と聞いた。子供は「大丈夫だったよ」と言いながら、ご飯を食べていた。その姿を見て、少し泣きそうになった。

働くお母さんを続ける理由のひとつは、子供に「働く姿」を見せたいからだ。仕事をして、疲れながらも帰ってきて、ご飯を作る。その姿が、子供の記憶に残ればいい。「お母さんは頑張っていた」と、大人になったときに思ってくれれば。

完璧なお母さんじゃない。休めない日もある。そばにいられない瞬間もある。でも続けている。その「続けている」という事実が、子供への一番の贈り物かもしれないと思っている。子供が体調不良の日を乗り越えながら、今日も働いている。

子供の体調不良と仕事、どちらを優先するか悩んだことはありますか?
正解はないけれど、悩んでいるということ自体が、ちゃんと親をしている証拠だと思います。

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