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「看護学校の面接で何を聞かれるんだろう」——社会人として受験を考えていたとき、筆記試験よりも面接が一番怖かった。
何を聞かれるんだろう。子持ちってマイナスにならないか。うまく答えられるだろうか——そんな不安を抱えながら、私は37歳で看護学校を受験した。
この記事では、社会人・子持ち主婦として実際に受けた社会人・主婦が看護学校の面接で聞かれること、どう答えたか、そして試験全体を通じて感じたことを正直に書いていく。
筆記試験は数学と国語だった
私が受けた看護学校の筆記試験は、数学と国語の2科目だった。
試験科目は学校によって違うので、まず学校説明会で確認することをすすめる。私は2校の説明会に参加した。自分では質問できなかったが、ほかの参加者が試験範囲について質問してくれて、それで把握できた。聞きたいことがあっても手が挙げられない人は、私と同じで大丈夫だと思う。誰かが必ず聞いてくれる。
勉強は試験の約6ヶ月前から始めた。使ったのは市販の問題集2冊(数学と国語)と、学校に問い合わせて取り寄せた過去問。説明会で「必要な方はご連絡ください」と案内があったので、あとから連絡して送ってもらった。過去問は、言えば手に入る。ここは遠慮しないほうがいい。動画はトライのYouTubeで中学1年生の内容からやり直した。
問題集は3周した。2周目は間違えた問題だけ、3周目はさらに間違えた問題だけに絞った。繰り返すことで、苦手な部分がどんどん減っていった。
当日の手応えは、正直そこまでなかった。計算問題は解けたが、応用問題には自信がなかった。ただ、専門学校の入試は突出した学力よりも「基礎がわかっているか」を見るレベルだと感じた。
社会人・主婦が看護学校の面接で聞かれること
面接は個人面接だった。聞かれた内容は大きく2つ。
①志望動機
「なぜ看護師を目指したのか」は定番中の定番。私が話したのは、祖母のことだった。
在宅で介護を受けていた祖母のところに、訪問看護師さんが来てくれていた。その人は、患者である祖母だけでなく、介護していた私たち家族にまで寄り添ってくれた。体のケアだけでなく、家族のサポートまでしてくれる。その姿に、素直に憧れた——そう伝えた。
嘘はつかなかった。飾りすぎず、でも熱意が伝わるように言葉を選んだ。実は本当の動機は別にあったのだが、それでも嘘はつかずに済んだ。その話は看護学校の志望動機、40代社会人の私はどう答えたかに詳しく書いている。
②「子供はどうするの?」という質問
これが一番ドキッとした質問だった。
「入学後、実習など簡単に休めない場面が出てくるが、お子さんはどうするつもりですか?」
私はこう答えた。
「子供は2人とも小学生になり、体調を崩すことも少なくなりました。何かあれば夫や妹にサポートをお願いしながら、学校に通うつもりです。入学前にも家族と話し合い、協力体制は整っています」
具体的に「誰が助けてくれるか」を伝えたことで、準備ができていると伝わったと思う。
ちなみに、子供のことはかなり細かく聞かれた。今思えば、面接官がいちばん知りたかったのはここだったのだと思う。
実際に聞かれたのは、こんな質問だ。
- 出席日数が足りないと進級できないが、大丈夫か
- 実習は休むことがなかなか許されないが、子供が急に病気になったらどう対応するか
- 実習は朝が早い日もあるが、子供のことは大丈夫か
- 協力してくれる家族は、具体的にどういう状況か
看護学校は出席日数の管理が厳しく、実習は代わりがきかない。学校側は「入学させたのに、子供の事情で続けられなくなる」ことを心配しているのだと感じた。だから、精神論ではなく「誰が・どう動くか」を具体的に答えるのが大事だと思う。
③「前の仕事と全然違うが、大丈夫か」
もうひとつ聞かれたのが、これだった。
「これまで社会人として経験してきた職業とは、全然違う仕事になりますが、大丈夫ですか?」
社会人受験生ならではの質問だと思う。前職と看護がかけ離れているほど、聞かれる可能性は高い。
これも、意地悪で聞いているわけではないと感じた。「イメージと違った」と言って辞めていく人を、学校は何人も見ているのだろう。だから、覚悟の中身を確かめられている。ここは、きれいごとより「違うことは分かっている。その上で選んだ」と伝えるほうが伝わると思う。
面接当日のこと——服装・面接官の人数・雰囲気
聞かれる内容と同じくらい気になるのが、当日の格好と場の空気だと思う。私の場合を書いておく。
服装はスーツ。髪は黒のまま、ひとつにくくって行った。
看護学校は校則で黒髪と決まっているところが多い、という印象があったからだ。実際、入学した学校もそうだった。だから受験の時点で明るい色にしておく理由はない、と考えた。
(余談だが、入学後は染めて怒られている学生が何人もいた。校則は本当にある。)
面接官は5人だった。個人面接なので、私1人に対して5人。数だけ聞くと身構えると思う。私も、座るまでは緊張していた。
でも雰囲気は和やかだった。圧迫されるようなことは一度もなかった。うなずきながら聞いてくれる人もいて、途中からは普通に話せるようになった。社会人だからと厳しくされることも、子持ちだからと責められることもなかった。
最後に、こちらから質問する時間もあったと思う。ただ、正直に言うと、何を話したかはっきり覚えていない。
裏を返せば、そこは合否を分ける場面ではなかったということだ。気の利いた逆質問を用意することに時間を使うより、「子供のことを聞かれたら、誰がどう動くかを具体的に答えられるか」のほうを準備したほうがいいと思う。
面接で本当に見られていること
面接を終えて感じたのは、学力よりも「覚悟と人柄」を見ているということ。
看護学校の3年間は本当にきつい。実習、テスト、国試の勉強……途中で挫折する人も少なくない。だからこそ学校側は「この人は最後までやり切れるか」「困難があっても乗り越えられる人か」を見ているように感じた。
子供がいることはマイナスではなかった。「だから無理」ではなく、「だからこう対策している」と答えられれば、むしろ誠実さが伝わる。
「協力体制は整っています」と答えた。でも、そのとおりにはならなかった
正直に書いておきたいことがある。
面接で私は「何かあれば夫や妹にサポートをお願いします。入学前に家族と話し合い、協力体制は整っています」と答えた。あれは嘘ではない。話し合いはしたし、そのときは本当にそうなると思っていた。
ただ、心の中にあった言葉は、もっと頼りないものだった。なんとかなる。やってみないとわからない。それが本音だった。
そして実際には、そのとおりにはならなかった。
3年間、家のことで夫を頼ることはほとんどなかった。夫が家のことをするようになったのは、ずっとあとになってからだ。もともと何でも話し合える関係ではなかったし、私の側にも理由がある。人に頼るということが、自分のプライドとして許せなかった。だから頼まなかった、という面もある。そのあたりは夫のこと、正直に書く。に書いた。
母が住み込みで来てくれたのは3年生になってからだった。1年生と2年生のあいだは、祖母の介護があって頼めなかった。いちばん慣れていない最初の2年を、私はひとりで越えている。そのころのことは看護学校と家族。反対されなかった私が、手放したものと守ったもの。にも書いている。
それでも卒業した。だから「面接で言ったことが嘘になった」とは思っていない。あのときの答えは、その時点で私にできる準備だった。準備しないで受けたわけではない。
ただ、いま同じ立場の人に伝えるとしたら、こう言う。
面接で答えるのは「計画」でいい。でも自分の中には、その計画が崩れたときの見通しを、ひとつ持っておいたほうがいい。人の助けは約束ではない。相手にも生活があるし、事情は変わる。悪い意味ではなく、そういうものだ。
私の場合、崩れたときに残った手は「削る」ことだった。家事は最低限にした。実習の記録は7割できたら寝ると決めた。続けるために手放したものが、いくつもある(実習と子育ての話)。
面接官が知りたいのは、3年間やり切れるかどうかだ。不安を全部並べる場ではない。けれど、並べなかった不安が消えるわけでもない。それは自分で持って帰ることになる。持って帰る準備だけは、しておいたほうがいい。
面接対策でやっておくといいこと
- 志望動機は声に出して練習する——頭の中で考えるだけでは本番で詰まる
- 子供・家族のサポート体制は具体的に言えるようにする——「なんとかなります」ではなく「夫と妹がいます」と固有名詞で話す
- 「なぜこの学校か」も準備する——説明会の内容や学校の特色を絡めると説得力が増す
- 緊張しても正直に話すことを優先する——取り繕うと言葉に詰まる。自分の言葉で話すほうが伝わる
- サポートが崩れたときの代案は、自分の中だけで用意しておく——面接で並べる必要はない。言葉にするのは計画のほうでいい
受験勉強の進め方については「看護学校の受験勉強、いつから始めた?」にも書いている。また、40代から看護師を目指す体験談は「40代から看護師になるには?」もあわせて読んでほしい。
まとめ:看護学校の面接で聞かれることと社会人ならではの対策
看護学校の面接で聞かれることは、志望動機と生活上の不安(子供・仕事・家族)が中心だった。
筆記試験の点数も大事だけど、面接では「本気で看護師になりたいか」「3年間やり切れるか」が伝わるかどうかがポイントだと感じた。
社会人・子持ちという状況は、準備と言葉次第で強みになる。不安を隠すより、どう乗り越えるかを伝えよう。
🗺 看護学校の受験で迷ったときに読む記事
🔗 志望動機をどう答えるか → 看護学校の志望動機、40代社会人の私はどう答えたか。
🔗 願書と社会人入試の段取り → 看護学校の社会人入試、いつから準備した?
🔗 勉強はいつから始めるか → 看護学校の受験勉強、いつから始めた?
🔗 具体的な勉強法 → 社会人の看護学校受験、勉強法はこれだった。
🔗 働きながら受験する → フルタイム・ワンオペで、どうやって看護学校受験をしたか。
🔗 お金のこと → 看護学校の費用、学費以外にいくらかかった?
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